10月の営業日 リッカロッカ
夏のある日、帰り際に写真を渡してくれたお客様がいました。
その方のお顔を見て6年前のことを思い出しました。
まだリッカロッカをオープンして間もない頃の私たち。
カメラマンの仕事で北海道に来ていた彼は
リッカロッカにふらっと立ち寄り写真撮ってもいいですか?と私たち夫婦の写真を撮ってくださいました。
あれから6年…
写真の自分たちを見て想いが溢れます。
今、あの時のような気持ちでパンを作れているかな…お客様をお迎えできてるかな。
朝早くに起きて、ふわふわに発酵したパン生地に触れる瞬間
毎日のことなのにいつも幸せな気持ちになっていたあの頃。
今どんな気持ちでパンを作れているだろう。
美味しいパンを作りたい…と
毎日精一杯の気持ちを込める。
と、同時に悲しむお客様の顔が次々と浮かぶ。不安と緊張が毎日胸を締め付ける。
ささやさな幸福感とか喜びとか
少しでも感じてもらえたらと思っていたけど、今はせっかく楽しみにパンを買いに来てくれるお客様に悲しい思いをさせてしまってばかりです。
製造数を増やそうと日に日に起きる時間も夜中の3時、2時半、2時、1時半と…
10月もつかな…?もたないかな?
と今度は自分たちの身体の心配も。
お客様の期待に応えられない日々
色んな試行錯誤をしてみるがやはり
バランスがとれないのです。
毎日、毎日夫婦で話し合いを重ねています。
前向き、後ろ向きを繰り返す日々。
11月からの冬の間は発送のパン作りをしながら、じっくりじっくり考えてまた来年少しでも良いカタチで新たなスタートができたらなと思います。
今のリッカロッカがあるのはどんな時も支えて下さったお客様のお陰だと
心の底から心の底から思います。
今日から10月。
至らない点が多くご不便をおかけしますが、どうぞ残りの1ヶ月宜しくお願いいたします。
美味しいパンを作るにはまずは心身共に健やかでなければならないですね。
美瑛の風景は今日も変わらず美しいです。
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